紙の本は本当に識字率向上に役立つのか?
紙の本は本当に識字率向上に役立つのか?
Sapesi-Japanは南アフリカの子どもたちの識字率の向上のため、日本から移動図書館車を寄贈し、子どもたちに本に触れる機会を提供しています。しかし、現在は電子書籍などデジタル媒体で本を読む機会も増えていますよね。
本記事では、「紙の本は本当に識字率向上に役立つのか?」という興味深いテーマの研究についてご紹介させていただきます。
1.紙の本は本当に識字率向上に役立つのか?
World Economic Forumのこちらの記事では、紙の本とデジタル媒体の学習効果を比較しています。研究によると、学生はデジタル媒体で読むことを好み、その方がうまくいくと考えている一方で、実際のパフォーマンスは紙の本のほうが優れていることが示されています。
デジタル媒体は、アクセスの容易さやインタラクティブな学習ができるメリットがある一方で、スクロールが理解力に負の影響を与えていることが分りました。
紙媒体は、理解力と集中力の向上のメリットがあるとされています。
特に深い理解と記憶の保持に優れていることが示され、詳細な情報の理解や長文の読解において優れています。
また、デジタル媒体に比べて通知や広告がないため、学習者が集中しやすいという利点もあります。
結論、識字率の向上には、デジタル媒体と紙媒体の両方を適切に組み合わせることが重要です。デジタル媒体のインタラクティブな特性を活用しつつ、紙媒体の深い理解力を活かすことで、より効果的な識字教育を実現できます。
2.SAPESIの移動図書館車巡回活動について
Sapesi-Japanは日本で役目を終えた移動図書館車を回収した後、南アフリカの各州へ寄贈し、現地の学校を巡回しています。
2024年現在、合計53台の移動図書館車を寄贈しました。
移動図書館車によって紙の本に触れる機会が南アフリカの子どもたちの理解力や集中力の向上のサポートになっていることを願います。
これからも「移動図書館車の寄贈活動」を通して、南アフリカと日本の架け橋になれるよう努めてまいります。